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andymori 秋の楽園ツアー 新木場STUDIO COAST 10/7

andymoriの3rdアルバム『革命』を引っ提げて行われた秋のツアーの東京公演。
ますます動員を増やしていく彼らの勢いはとどまるところを知らない。

と言いつつも自分は『革命』というアルバムに若干の違和感があった。
それはandymoriの音楽を素晴らしいものにしていた一要素である歌詞についてだ。それまでのアルバムでは絶望と希望がアルバム全体、そして楽曲内でも混沌と入り混じり、答えを簡単に提示するような安易さのかけらもない、そして嘘のないとても美しい歌詞が魅力だった。しかし『革命』では主に希望や救済といった側面が強調されることでよくあるJ-ROCKバンドに近づいていってしまっているようにとらえられてしまう危険をはらんでいた。(「投げKISSをあげるよ」のような楽曲)

しかし今回のライヴではそういった部分から逃れようとしているのではないかという場面がいくつかあった。
まず新曲が何曲か披露されたのだがその歌詞がとても興味深かった。andymoriお得意のシンプルでポップなコードにのせられた歌詞は“パーティは終わった~”であったり“なんにもない~”といった主に絶望をとらえるような楽曲だったのだ。正直自分はその新曲をどんな顔をして聴けばいいのかわからくなるほど戸惑ってしまったのだがそれは『革命』の反動だったのかもしれない。

また今回のライヴでは定番曲と言える「FOLLOW ME」や「CITY LIGHTS」といった曲はアンコールでも演奏されず日比谷などのライヴとは違いセットリストはかなりしぼられていた。観客の要求にただ答えていくようなバンドと違い、予定調和を回避するような姿勢が見られる。

つまり彼らは自分たちの表現や置かれている状況に自覚的であり敏感に反応しているということであると思う。それによって彼らが日本において数少ない信頼に足るバンドということを思い出させられたのである。
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YUCK 渋谷duo music exchange 9/15

ライヴへ行くことで得られる情報はたくさんある。
現在進行形でのアーティストの趣向を演奏から聴きとることができるだろうし、ライヴと音源の違い(それらに対するアーティストの取る態度や単純にアレンジなど)をくらべることができるだろう。ただしそのように演奏者に関することだけがライヴに行く醍醐味ではない。会場に来ている観客に目をむけることも重要だ。自分と他の観客とでは演奏に反応する場面が違ってくるだろう。また集客数や年齢層、服装などからそのアーティストの勢いがわかるしSNSなどのコミュニティよりもはっきりとアーティストが訴えている層というものが把握できる。
そういったものが今回のYUCKの唯一の東京でのライヴでは重要だったのではないかと思う。

それはなぜか。まずYUCKがほんの数日前に日本盤を出したアーティストであるということ。つまりYUCKが紹介されたのは終わってしまったSNOOZERや最新の洋楽文化に触れようとする人はほとんどまともに見ていないだろうロッキングオンだけである。一般的にはそういった影響をあまり及ぼさなくなったと呼ばれる音楽雑誌でしか知ることがないようなバンドである。それはアメリカのピッチフォークなどが代表するインディーロックを紹介するメディアなどに興味があるような“絶滅寸前”の洋楽好きが集まった、とても小さな出来事としてしか共有されないイベントになってしまう可能性があるということだ。

YUCKというUKのバンドは90年代USオルタナから影響を受けているというあまりにも現代的なバンドであり、そういったバンドの来日公演は衰退の一途をたどる日本の洋楽文化の状況を表してしまうのではないかと自分は少々不安に思ったのである。

長々と書いてしまったが実際のライヴレビューへ入ろうと思う。まず冒頭で示したような、観客については予想に反し、会場は隙間なく人で埋め尽くされ男女の比率も半々くらい。またスノッブのような人々ばかりではなくバンドを始めたての高校生みたいな人達もいたので思ったよりも幅広いトライブの人が集まっているという印象だった。また会場はYUCKに対する大きな期待感でいっぱいになっていて自分はなんとなく安心した。

そして予想通りケイジャン時代と違い、妙な青臭さのあるけだるそうな態度をしたダニエルやバンドメンバーが登場すると会場の期待感は爆発する。前半のダニエルのボーカルは少々様子を見ていたような印象だったが「Holing out」「The Wall」「Shock Down」などの名曲がたたみかけられることでバンドの勢いは抜群であった。また「Suicide Policeman」でのギターのマックスによる音源にはないスライドギターなどなかなかの器用さをみせつける。
そしてはっぴぃえんどのカバーで「夏なんです」ではベースのマリコがボーカルでかなり難しそうなフレーズを歌いながら弾きこなしているのを観てみとれてしまった(彼女は過去にLEVELLOAD(レベロード)というバンドでベースボーカルを担当していてFACTORYにも出演していた。)。中盤になってくるとダニエルのボーカルも尻上がりに調子が出てきたようで特にしっとりとした曲ではその良さが現われてくる。マックスがボーカルもとる「Operation」で本編がおわってしまうと物足りなさもあってか会場は大きなアンコールを求める声で溢れた。アンコールは「Rubber」で終了。ダニエルとマックスは残ってエフェクターをいじくりノイズを散らしまくって満足げに帰って行った。そういった部分も最近のUSインディバンドのような無邪気さがあって面白いなと思う。

日本の洋楽好きはどんどん減っていっているということは事実だろう。ただ小さな場所でも全力で楽しめる空間はまだまだある。そんなことがYUCKの今回のライヴで感じること出来た。

LIQUIDROOM 7th ANNIVERSARY presents “UNDER THE INFLUENCE” 8/6 恵比寿LIQUIDROOM 

直前になってこのライヴのことを知り、即座にチケットをとった。
それはこのイベントに出演するバンドのうちモーサム以外のバンドのライヴを観たことがないということ、そしてそれらのバンドが現在の日本の音楽シーンにおいてかなり独特なポジションに位置しており、同じイベントに出演することがレアだと思ったからである。そのことから自分はぞれぞれのバンドの間に火花が散るような熱いライヴになるのではないかと予想していた。しかし結果から言ってしまえばその予想はほぼ外れ、モーサム以外はそれぞれ気にせず自分たちの演奏に徹していたという印象だった。


にせんねんもんだい
複雑にループされるギターのフレーズと必要最低限の音しか鳴らさない単調なベース、そしてそこに不自然に切り込んでくる強すぎるドラム。ミニマルで中毒性のあるベースとドラムの上を縦横無尽に這いずりまわるようなギターのフレーズを生み出していく様は他のことなど一切気にもとめないといったような雰囲気で客のことなど存在していないかのようであったのだが、彼女たちが生み出す人工的な緊張感からは皆を異空間へとつれていくような懐の広さも感じた。

MO'SOME TONEBENDER
自分が人生でもっともライヴを観た回数が多いのは彼らだ。ほとんどファンである自分のような人間からすれば彼らについていくのはとても困難が生じるのである。それは彼らの時にこちらをスリリングな気持ちにさせ、ある時は完全においてけぼりにする流動的な音楽性のためだ。今の彼らのモードはメタルのパロディのようで今回のライヴでは他の対バンへの意識との相乗効果により異常なテンションの演奏だった。ただ悲しいことにそのようなパロディ的な感覚は今回モーサムを初めて観るという人々には理解されないため、かなり浮いてしまっていたように感じた。

envy
噂には聞いていたが圧巻のライヴだった。彼らの太い芯でつらぬかれた演奏は圧倒させられる。またモーサム同様それぞれの楽器の区別はつかないくらいの爆音なのであるがモーサムのようにぐしゃぐしゃにならず、きちんと輪郭のある一つの塊として緻密に構成されていたのはさすがである。

FRICTION
伝説のバンド、そして初めて観る中村達也のドラム。否応にも期待は高まるわけだがPAなのか技術的な問題なのかベースの音が埋もれ気味だったのは残念だった。それでもCRAZY DREAMやゲストとしてモーサムの百々を招いてのBIG-S、ZONE TRIPPERなど見どころがあって楽しめた。

シャムキャッツ presents「LIKE A VIRGIN」 8/5 南池袋ミュージックオルグ

南池袋ミュージックオルグというライヴハウスは今回初めて訪れたのだが、果たしてこれがライブハウスと言えるのかというほどの狭さと設備の簡素さでとても驚かされた。スペースの半分ほどが演奏場所となっており、また段差や柵はないので観客と演者の隔たりはない。PAはマイクのみでギターやベースはアンプからの直の音での演奏となっている。

そこに来ている人達が皆、それを当たり前のこととして振舞っているのがなんとなく面白かった。たしかにその空間のなかに一人で入っていくのは少し気を張らなければならなかったが異世界に来たような気持ちになれたし、またあるバンドが将来売れてしまう前のYOUTUBEでしか見ることが出来なくなってしまう貴重な時間を自分も共有し体験できたことは何より喜ばしいことであった。

H Mountains
強靭で安定したリズム隊と三本のギターによる複雑なフレーズはとても気持のよいものであった。リズムのバリエーションは多彩でロックだけでなく、レゲエやダブのようなスローな曲もあり飽きさせない。また時にマイクやドラムとぶつかってしまうほどの動きを見せるギターボーカルやピートタウンゼントのような弾き方を見せる上手側のギターの動きはかなりエモーショナルでバンド全体の演奏を引っ張っているようだった。

Hara Kazutoshi
アンプ直のエレキギターを持ったHaraとドラムの二人編成。とても簡素なセッティング同様、曲もまたかなりシンプルでつぶやくように歌われる親近感のある楽曲。HaraのMCからうかがえる独特な人柄からもわかることであるがあまり流行りや周りにながされない職人肌のミュージシャンなのかなと思ったりしたがなぜこのような表現に至ったのか知りたくなった。

シャムキャッツ
初めて彼らのライブを見ることができた場所がこのライブハウスでよかったと思う。アーティストとの距離が近いこととアンプから聴こえる生の音という二つの要素はそのバンドの本当の力を観客の直接的に見せること出来る。おそらく彼らよりもすごいライヴをするバンドはいるだろう。しかし今回のシャムキャッツのライヴでの熱量は確かめようもないはずだが確実にどのバンドよりも瞬間的に上回っていたと言える。それは彼らのライヴをいつかは二つの要素がないような場所でしか見れなくなってしまうだろうという淋しさも相まって自分に強くそう思わせたのかもしれない。
彼らのライヴは飄々としながらも色んなものをひきつけて巻き込んでいくようなグルーヴ、力強さがある。バンドは一つの塊となって演奏する姿もある。それはロックンロールバンドに魅せられるようになってしまった理由の全てであるように思える。

BLACK LIPS/VIVIAN GIRLS 2011 7/2 渋谷WWW

来日した二組のバンドをガレージパンクという昔ながらのジャンルで無理やりくくることもできるかもしれない。しかし、新譜やライヴでの彼らの音楽にはそういったジャンルを超える音楽愛や一過性の流行りとは無縁ながらも孤立することなく多くの人々に愛されるような人懐っこさが溢れている。そして今回初めて生で見ることが出来たライヴにおいてもそのような要素はもちろんのこと、久しぶりにライヴバンドだけが見せてくれる疾走感やグルーヴを味わうことが出来た。

まず最初に日本代表としてトクマルシューゴも参加しているGellersが登場。彼が世界でも活躍しているということもあって海外のバンドとの対バンでも安心できる。ただバンドの風貌はどこか初々しく若手バンドのような野心を強く感じた。そして演奏はハードコアもありポップもありと折衷的でごちゃごちゃとしてしまいそうだがそれぞれプレイヤーに確固とした技術や個性があり見ているとそのような音楽性が必然的であるように思えて面白い。彼ら自身が「リーダー不在のバンド」と言うように三人がボーカルとなりながらも誰かが前に出すぎたりすることのない一つのバンドとしての力の強さがそこにはあった。

そしてVivian Girlsの三人が淡々とステージに現われた。飾ることのないその姿にまず心が奪われる。三人それぞれのキャラクターはかなりばらばら。ギターは最もロック的部分を担っていてギターソロや歌う時の髪を振り乱す様子はカートコベイン風で今までどんな音楽を聴いてきたのかよくわかる。ベースは三人中最も愛想がよく曲が終わった後の声色がギターの声色とのギャップが激しく思わずうっとりしてしまった。ドラムは頑張ってついていっているようだった。演奏においてはペナペナではあるが独特の熱をもつギターの音色や生々しいベース、疾走するドラムなどから彼女らの素直さ、本気度がひしひしと伝わってくる。印象的だったのはギターとベースの二人が中央に集まりドラムのカウントで曲を始めようとする時のこと。まずそんなことはしなくたって曲は始められるはずであるが彼女らのその時の集中力、緊迫感、マイクへ向かうスピードなどは尋常ではない。そしてドラムがへばってカウントに失敗したときでも他の二人は笑ってごまかそうとせずにそのまま集中力を維持してもう一度無言でドラムを見続けていたのである。彼女らを単なるガールズバンドと考えるのはあまりにも単純だ。彼女らに妥協が一切ないこと、そしてライヴの見せ方からわかるプロ意識は他のどのバンドよりも大きなものだった。


Vivian Girlsの演奏が終わると少しばかりステージ上があわただしくなる。最後のBlack LipsはVIP待遇のようで気を使っているのか単純に期待が大きいのかわからないが多くの関係者がステージ上に詰め掛けている。その雰囲気に圧倒されつつもなんとなくBlack Lipsのイメージと違う仰々しさに少し拍子抜けしてしまったが、サウンドチェックはメンバー自身があらわれ、かなり真剣にスピーディにこなしているのを見ると安心した。

そしていざライヴが始まってしまえばイメージ通り、いやイメージ以上に自由奔放、やりたい放題(まったく悪い意味は含まれていない)のBlack Lipsのライヴが展開されたのである。ギターの二人がド派手にビールを吹き出してスタートしたライヴは全篇にわたって、ほとんど演奏自体には関係ないがBlack Lipsにとってはあまりにも重要なBad Kidsな行動が披露された。例えばギターのColeは自分で空中やギターの背面に吐いたつばをキャッチしたり、酔っぱらっていたのか嘔吐したり、フロントに立つ三人は皆、ビールの缶を入ったままの状態で踏みつぶして客席にけり上げたりなど数え上げたらキリがないほどである。自分は普段の生活でそのような行動をあたりまえだがすることはないしどちらかと言えば顔をしかめるタイプの人間なのだが彼らのそんな行動には人を嫌な気分にさせることはない。それを見ている自分は不思議と心の底から楽しい気分になるしすっかり彼らのとりこになってしまった。もちろんそんなぶっとんだ行動ばかりだけでなく演奏面においてもライヴバンドの素晴らしさを痛感させてくれるものだった。ベースのJaredは客席に乗り出すように前のめりで歌い、Coleはハチャメチャな行動を見せながらも意外と安定したギタープレイを見せてくれたし、ドラムのJoeは頭を振り乱しながらキースムーンのようなプレイを見せてくれた。そして“Bad Kids"ではお約束のトイレットペーパー投げもあり、最後は“I Saw a Ghost”でColeがスピーカーによじ登り色々見せてライヴは終了。彼らの一体感はやはりその前の二組に比べても圧倒的であり、他の何ものも寄せ付けないような勢いや力強さを感じた。

最後にアンコールはなかったがライヴが終了するとすぐにVivian GirlsとBlack Lipsのメンバーはフロアで客と交流していた。一人で来ていたし英語もしゃべれない自分は話しかけることはできなかったがそれがかなり悔しいと思えるほど客との距離が身近に思えるアーティストであるように思う。

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