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YUCK 渋谷duo music exchange 9/15

ライヴへ行くことで得られる情報はたくさんある。
現在進行形でのアーティストの趣向を演奏から聴きとることができるだろうし、ライヴと音源の違い(それらに対するアーティストの取る態度や単純にアレンジなど)をくらべることができるだろう。ただしそのように演奏者に関することだけがライヴに行く醍醐味ではない。会場に来ている観客に目をむけることも重要だ。自分と他の観客とでは演奏に反応する場面が違ってくるだろう。また集客数や年齢層、服装などからそのアーティストの勢いがわかるしSNSなどのコミュニティよりもはっきりとアーティストが訴えている層というものが把握できる。
そういったものが今回のYUCKの唯一の東京でのライヴでは重要だったのではないかと思う。

それはなぜか。まずYUCKがほんの数日前に日本盤を出したアーティストであるということ。つまりYUCKが紹介されたのは終わってしまったSNOOZERや最新の洋楽文化に触れようとする人はほとんどまともに見ていないだろうロッキングオンだけである。一般的にはそういった影響をあまり及ぼさなくなったと呼ばれる音楽雑誌でしか知ることがないようなバンドである。それはアメリカのピッチフォークなどが代表するインディーロックを紹介するメディアなどに興味があるような“絶滅寸前”の洋楽好きが集まった、とても小さな出来事としてしか共有されないイベントになってしまう可能性があるということだ。

YUCKというUKのバンドは90年代USオルタナから影響を受けているというあまりにも現代的なバンドであり、そういったバンドの来日公演は衰退の一途をたどる日本の洋楽文化の状況を表してしまうのではないかと自分は少々不安に思ったのである。

長々と書いてしまったが実際のライヴレビューへ入ろうと思う。まず冒頭で示したような、観客については予想に反し、会場は隙間なく人で埋め尽くされ男女の比率も半々くらい。またスノッブのような人々ばかりではなくバンドを始めたての高校生みたいな人達もいたので思ったよりも幅広いトライブの人が集まっているという印象だった。また会場はYUCKに対する大きな期待感でいっぱいになっていて自分はなんとなく安心した。

そして予想通りケイジャン時代と違い、妙な青臭さのあるけだるそうな態度をしたダニエルやバンドメンバーが登場すると会場の期待感は爆発する。前半のダニエルのボーカルは少々様子を見ていたような印象だったが「Holing out」「The Wall」「Shock Down」などの名曲がたたみかけられることでバンドの勢いは抜群であった。また「Suicide Policeman」でのギターのマックスによる音源にはないスライドギターなどなかなかの器用さをみせつける。
そしてはっぴぃえんどのカバーで「夏なんです」ではベースのマリコがボーカルでかなり難しそうなフレーズを歌いながら弾きこなしているのを観てみとれてしまった(彼女は過去にLEVELLOAD(レベロード)というバンドでベースボーカルを担当していてFACTORYにも出演していた。)。中盤になってくるとダニエルのボーカルも尻上がりに調子が出てきたようで特にしっとりとした曲ではその良さが現われてくる。マックスがボーカルもとる「Operation」で本編がおわってしまうと物足りなさもあってか会場は大きなアンコールを求める声で溢れた。アンコールは「Rubber」で終了。ダニエルとマックスは残ってエフェクターをいじくりノイズを散らしまくって満足げに帰って行った。そういった部分も最近のUSインディバンドのような無邪気さがあって面白いなと思う。

日本の洋楽好きはどんどん減っていっているということは事実だろう。ただ小さな場所でも全力で楽しめる空間はまだまだある。そんなことがYUCKの今回のライヴで感じること出来た。

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